匠の仕事場拝見 vol.5
加賀友禅を支える職人たちをご紹介します


 加賀友禅作家(模様師)  白坂幸蔵氏
   金沢市内在住





1943年 石川県生まれ
1959年 毎田仁郎氏に師事
1972年 独立  
1994年 通産省指定伝統工芸士に認定 
2010年 石川県指定無形文化財加賀友禅技術保存会会員に認定
      
   現在に至る

※ いずれの方の紹介でも 賞暦等は省略させて いただいて
   おりますのでご了承ください

お忙しい中の貴重なひと時。
改めて仕事に対する思いをお聞きすると いつものわきあいあいとした口調も改まり 内に秘めた 加賀友禅に対する熱くて強い思いを語っていただきました



いつも ひとつの色や柄を丁寧に手数をかけて 自分の世界を作り出すことを心掛けています。 『自分の色』や『自分の柄』にこだわり 一見して『ああ、白坂さんの作品だな。』ってわかるものを作りたいです。
伝統を踏まえながらも 今求められている色や柄を工夫し 美しく仕上がるようにと思っていますが 未だ持って研鑽の日々です

いま活躍中の加賀友禅作家さんたちにも もっと個性を出して『自分の加賀友禅』を作ってほしいですね。 『商品』として着物をつくるのではなく 自分を表現する『作品』として 自分の色や形・柄を工夫し自分らしさを追及してほしいです 
また 今の作家さんたちには もっと競い合ってお互いを高めてほしいです。 加賀友禅新作競技会や伝統加賀友禅工芸展などといった場で自分の作品を広く評価してもらい 作家同士 互いに腕を磨く機会を積極的に持ってほしいのです。 それぞれが 他の人を意識しながらも自分らしいものつくりにこだわると 作風も広がり ひいては『着たい着物』へとつながるように思います



お話を伺ううちに 若い頃から腕を磨きお互い競い合ってきた同志がいたからこそ 今の『自分の加賀友禅』を確立し 『まだまだ 美しいものへのこだわりは 誰にも負けないぞ』という気概を感じました
その誠実で一途なお人柄そのものの作品つくりと 豊富な実績と経験に裏付けされた確かな言葉は ただ単に『もの』 としてきものを扱ってはいけない この仕事に従事するものとして 作り手の思いも伝えて行かなければならないと 改めて襟を正す思いに至りました
 
  加賀友禅を手にされたなら是非 作り手たちの熱い気持ちに思いをはせてくださると嬉しいです


《加賀友禅の工程》  ※ 今回はこの工程の職人さんの紹介です

白生地→ゆのし→仮縫い→下絵(模様師)→ 糊置き→※彩色(模様師) →地染め→ 補正→上仮縫い                         
    
加賀友禅は 各工程をそれぞれの職人が手がけて ひとつの品を作り上げております。 『作家』 と呼ばれるのは下絵・彩色をされる方ですが その他の方も加賀友禅の着物をつくり上げるためには、それぞれの工程が良い仕事をしなければ 良い品ができあがりません。
当たり前のことですが 良いものを作るときには それぞれの職人との普段からのコミュニケーションが重要なのです。 みなさん”チーム松村”の貴重な方々です。
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